既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第7章 家畜衛生

第2節 獣医師制度とその変遷

2 獣医学教育の変遷

(2)新制獣医学教育と国家試験

 第二次世界大戦後の獣医事審議会の獣医師教育刷新に関する農林大臣への答申の大要は,6,3,3,4の新学制のもとに,獣医学教育は新制大学によるものだけに統一し,また,獣医師免許資格を得るため一定の教育基準を設け,これを最低基準として教育が行なわれるべきであるとした。さらに@専門学校での獣医教育は,昭和23年(1948)4月に第1学年へ入学した者から4年制とする。A翌24年(1949)以降入学する者の獣医教育は,新制大学だけで行なう,B同年4月以降旧制大学,専門学校第1学年に入学した学生ならびに,これに相当する者は4ヵ年の獣医教育をうけて卒業し,国家試験に合格したものは獣医師免許資格が得られる。C旧制,つまり3年制の大学または専門学校において現に獣医学を履修している者は,卒業前に卒業試験または卒業論文にかわる一斉試験を受けることとし,これに合格した者が免許を受ける資格を得る,D刑法上の罰則をうけた者は免許を取り消し,更新時継続不承認等,獣医師の規制について厳格にすること,E獣医手制度は速やかに廃止すること,F新制獣医師の国家試験は,昭和24年(1949)から実施し,現行の獣医師試験は,翌25年(1950)以降取りやめること,などとした。
 以上の獣医教育刷新部会,獣医事審議会の答申案は,文部農林両省によってその趣旨の大綱はことごとく採択され,新獣医師法制定の基本方針は,獣医畜産界の民意により熱心に推進され,ここに新教育制度の,旅行と相まって,昭和24年(1949)6月法律第186号をもって獣医師法は公布され,同年10月から施行された。