既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第4章 養鶏の発達

第3節 鶏の改良

3.孵卵事業の発達

(6)孵卵場の乱立

 昭和26年(1951)からは初生雛の売行きも順調に伸び,この年170万羽が出荷された。この好況を機に,各地に新たな孵卵場がつぎつぎに誕生した。昭和29年(1954)の入卵能力および孵卵場数は表4−3−16のとおりであった。この後も,毎年のように孵卵場が新設され,昭和33年(1958)には孵卵場の数は85戸となった。しかし,孵卵場の規模は小さいものが多く,中には納屋の片すみに小型の孵卵器を置き,種卵は農家の庭先で飼われている雌鶏に春だけ雄鶏をつけ,受精卵を得てそれを孵化する程度のものもあった。