ホーム>岡山畜産便り > 岡山畜産便り2001年5・6月号 > 平成13年度家畜共済事業等重点実施事項 |
(1) 本年度も,資源把握を目的に2月1日と8月1日を基準日にして,年2回の家畜飼養頭数調査を継続し,県下の家畜診療シェア76%を誇る連合会家畜診療所職員と組合等職員が農家に出向いて加入推進に努める。
(2) 本年度は,乳牛について危険段階別共済掛金率適用組合等をさらに1組合(高上川農業共済事務組合)増やし,優良農家に有利な制度としてPRすると共に,保険収支の改善を図る。
(3) 各家畜診療所及び組合等の区域ごとに死廃事故頭数の低減目標数値を設定し,飼養管理指導及び損害防止により事故防止を図る。
(4) 装削蹄師会の協力を得て,最低年1回の削蹄の励行を図り,関節炎による廃用事故を防止する。
(5) 超大規模農家を対象に新たな事故除外方式の導入を検討する。
(1) 特定損害防止事業
引き続き乳房炎を国の基準以上に実施して乳房炎の事故防止を図る。
(2) 一般損害防止事業
@ 組合員等の畜産経営安定のために,繁殖検診,飼養管理及び衛生管理指導の支援体制を充実する。
A 疾病の予防及び生産性の向上を図るため,診療検診車の稼動を延べ100戸以上実施する。
B 損害防止会議及び損害防止講習会を開催し,関係団体等と連携し業務の効率的実施を行う。
C 乳牛の関節炎による廃用事故を減少させるため,関節炎防遏パトロールを多発農家を対象に組合等と一体になって実施する。
D 肢蹄疾患を減少させるため,岡山県装削蹄師会の開催する削蹄師技術講習会を支援するとともに,同支部及び組合等と連携して組織的に削蹄を実施する。
E 夏期の暑熱による損耗について組合員等を啓発し,防暑対策の強化を図る。
F 胎児及び出生子牛の事故を減少させるため,分娩及び子牛の飼育管理について,組合員等を指導する。
G 事故多発地域の倉敷,勝英地区にあっては,高被害率地域対策事業を実施し被害率の低下を図る。
(1) 代謝プロファイル・テストの奨め
乳牛において栄養の出入りの不均衡は血液成分の異常値は代謝の破綻,即ち生産病を示唆するものである。MPTは生産病に陥る前のわずかな代謝の乱れを検出することであり,乳牛を健康な状態に回復させ,生産病の発症を未然に防止するための検査手法である。
血液成分値の多くは産乳量と一定の関係を持って変化している。しかもそれらの変化はそれそれの産乳水準における飼養管理状況を如実に反映しているものであり,MPTを実施することで牛群の産乳性を知り,より生産効率の高い飼養管理を目指す可能性が開かれる。
(2) 検査実施計画
@ 担当獣医師からの検診要請
A 検査対象農家の事前調査
・検診農家の問題点の把握
・病傷事故発生(過去3ヶ月)
・検定成績
・給与飼料の聞き取り
・検査対象牛の選定(各乳期区分5頭程度)
B 検査対象牛の採血及びBCS判定
C 血液の検査測定及び各検査結果の検討
Ht,Glu,Alb,BUN,GOT,γ−GOP,Chol,NEFA,Ca,P,Mg
D 乳検データの検討
E 検査結果を担当獣医師に提示
F 検査結果」に基づき農家へ飼養管理改善の方策提示
(3) 代謝プロファイル・テストの実施方法
MPTでは下記の乳期区分により各乳期から数頭づつ,全体で30頭程度(最低20頭)の牛を対象に行う。また対象牛から異常牛をはづす。
代謝プロファイル・テストの乳期区分
・泌乳初期:分娩〜49日
・泌乳最盛期:50〜109日
・泌乳中期:110〜220日
・泌乳後期:221〜乾乳
・乾 乳 期:乾乳〜分娩