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ホーム>岡山畜産便り > 岡山畜産便り1999年7月号 > ハエの発生防除対策について |
ハエは,家畜に対してストレスによる生産性の低下や,疾病の伝播などの被害をもたらし,また病原性大腸菌など人畜共通感染症の病原体の媒介動物としても重要視されています。ハエの発生防除のためには,どのような方法が考えられるでしょうか。
ハエの生活環
卵,幼虫,蛹,成虫と変態します。一般にイエバエの発育日数は,夏季に野外で,卵で約1日,幼虫,蛹でそれぞれ1週間前後で,卵から成虫になるまで1から2週しかかかりません。イエバエの雌の成虫は,ふ化翌日には交尾可能になります。雌は,ふ化後4から5日で産卵を始め,生涯に3〜4回産卵し,産卵数は,50〜150個ぐらいになります。
ハエの発生時期と発生源
ハエは,一般に春から初夏にかけてと秋口の2回大発生する傾向にあります。「秋バエ」は駆除が難しいといわれていますが,これは,ハエの種類が薬剤抵抗性を持ちやすいイエバエにかわるためだと考えられます。ハエは,水分に富み,幼虫の餌となる有機物が豊富にある場所で発生します。畜産では,家畜の糞便,生堆肥,床の敷料,こぼれた飼料や掃除のできていない飼槽等がハエの発生源となっています。
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| イエバエ |
1 |
4〜 5 |
4〜 7 |
8〜14 |
50〜150 |
| ヒメイバエ |
2 |
9〜14 |
8〜12 |
18〜25 |
50 |
| オオイバエ |
2 |
7〜11 |
7 |
14〜17 |
160 |
ハエの駆除対策
ハエ成虫の駆除方法としては,物理的駆除(ハエ捕りリボンや粘着シ−トなどを用いる方法),化学的駆除(殺虫剤の空間噴霧法,誘引剤と殺虫剤の併用)などの方法が挙げられます。成虫対策に殺虫剤を散布する場合は,例えば春にカーバメイト剤と有機リン剤,秋にはピレスロイド剤と薬をかえて,ハエが耐性を持たないように気を付ける必要があります。
これらの方法は成虫の駆除には,ある程度の成果は期待できます。しかし,飛び回っている成虫は既に産卵している可能性もあり,ハエの駆除のためには幼虫期の発生防除がより効果的です。
ハエ幼虫の発生防除の方法としては,
@堆肥の発酵熱による殺蛆法
AIGR剤等の昆虫抑制剤による幼虫の発育阻止法 などの方法が考えられます。
堆肥処理は,地域と調和のとれた畜産経営のためにも重要で,悪臭防止,ハエ防止,水質改善等に大切な要件となってきています。
昆虫発育抑制剤とは,蛆の助長を抑制し,成ハエへの発育を阻害する作用がある薬剤です。昆虫発育抑制剤を実際に使用する場合は,10日おきに糞面積あたり25g/u+水1r/u,堆積する糞5〜10p毎にIGR剤を散布して,糞と薬剤をサンドイッチ方式にすると効果は上がると言われています。
そして,何よりも早めに糞を除去したり,飼槽の中の残飼を取り除くなど,蛆の発生しにくい環境を作っていくことが重要でしょう。