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ホーム>岡山畜産便り > 岡山畜産便り1999年11・12月号 > 「悪臭対策や良質堆肥生産にチャレンジしませんか!!」 |
微生物資材菌を活用した悪臭対策等を「岡山畜産便り’99 1」で紹介したところですが,今回はその後の状況を報告します。
1 光合成細菌の効果例
(1) 実証展示場所:管内の酪農家(O牧場)牛舎
(2) 実証展示時期:平成10年8月19日〜現在
(3) 菌の使用方法:週に1〜2回バーンクリーナーや牛床等に,50〜100倍に希釈して,ジョロで散布。
(4) 効果測定方法:毎月1回,ガス検知管を用いて,牛舎内(通路上,高さ1m,2カ所測定した値の平均)及び尿溜(直上10p)について,アンモニア濃度を測定した。
(5) 効果:図1のとおり,菌を使用して2ヶ月後,尿溜のアンモニア濃度が約1/3に減少し,その後も良好な成績であった。

2 耐熱性バチルス菌の効果例
(1) 実証展示場所:管内の肥育農家(K牧場)堆肥舎
(2) 実証展示時期:平成11年6月3日〜現在
(3) 菌の使用方法:試験区は,生牛ふん(バーク等の副資材含む)約3kに,培養菌液20rを散布し,切り返した後,高さ1m程度に堆積した。
対照区は,同様に切り返しを行い,培養菌液を加えないものとした。
(4) 効果測定方法:毎朝1回(10:30頃)発酵温度とアンモニア濃度を測定した。発酵濃度は両区とも,糞の3カ所(上部:地面から90p,中部:地面から60p,下部:地面から30p)各々深さ20pを測定した。
アンモニア濃度は両区とも,地面から60pを1カ所測定した。
(5) 効 果
@ 発酵温度について
試験区では図2のとおり,3カ所の平均発酵濃度が1日で約60℃に達し,対照区では約60℃に達するまでに2日を要した。その後も試験区が対照区より高めで推移した。
なお,試験開始後1週間,試験区上部及び中部においては,60〜65℃で推移したが,下部においては,3日目に58℃になるものの,その後徐々に低下し,6日目以降は約40℃で推移した。
一方対照区においては,上部のみ60℃以上となったが,中部及び下部における温度上昇は低いレベルであった。

A アンモニア濃度について
試験区では図3のとおり,試験開始後急速に増加し,3日目にピーク(60ppm)となったが,その後急速に低下し,5日目〜14日目まで10ppm以下で推移した。
対照区では,4日目まで試験区に比べて低い値であったが,5日目以降,高い値で推移した。

3 研修会開催
以上の例のように効果が確認できたため,今後の普及を目的に研修会を開催したところ,管内のみならず,振興局及び家保から32名の参加者があった。
研修会には,今後農家段階での菌の培養を普及するため,元愛知県西三河家畜保健衛生所長で,光合成細菌及び耐熱性バチルス菌の普及を図られている佐藤義次先生を招き,培養方法を中心に講演をお願いした。
そこで今回は,堆肥の発酵促進や悪臭対策に効果が認められた「耐熱性バチルス菌」の増殖法を以下紹介します。
*必要器具機材
1 元菌(シャーレ1枚分)
2 糖蜜 1r
3 水道水 20r
4 20r容器(灯油用のポリ容器など)
5 観賞魚用エアーポンプ(1分間に3r位)
6 観賞魚用水温ヒーター(200W 35℃サーモスタット付)
*培養方法
1 20r容器に適量のお湯を入れ,1rの糖蜜を溶解する。
2 水道水を加えて20rとし,よく撹拌する。
3 元菌(シャーレ1枚分)を寒天ごと細分して添加する。
4 エアーポンプで曝気する。(菌が好気性のため)
5 水温ヒーターで35℃に保ち,18〜20時間培養する。
6 培養後は涼しい場所に保管し,できるだけ早めに使用する。
以上のとおり,菌の培養は簡単でしかも低コストですので,みなさんチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
なお,この件についてのお問い合わせは,東備地方振興局農林水産事業部農業振興課畜産係にお願いいたします。