
| ホーム>岡山畜産便り>岡山畜産便り昭和24年11月 | 

 農地改革に伴う自作農創設特別措置法改正により昨年来牧野の開放が行われこれと同時に牧野の所在を明らかにするため牧野の調査が実施され,更に今回去る8月県下一斉に牧野現況再調査が施行されたが,その結果本県牧野の現況は左表に示す如く総面積46,931町1反1畝22歩であった。今回調査した牧野は現に家畜の放牧採草をしているところについて放牧地にあっては年間30日以上,採草地は年間反当乾草量20貫以上,河川敷地は1ヶ所1町歩以上を右目的に使用している所の総てを対象として実施されたのである。
 戦前の牧野は専ら軍馬生産の使命の下に独占されてきた感があり,内地北海道を通じ約150万町歩の広大な地積が軍馬育成のために強要されてきたのである。
 しかし戦後の牧野は一般草食動物の生産増殖に力を注ぎ牧野を最高度に利用すべきである。今後,牧野は農耕地と同様な観点から農業経営の基盤として再認識して取扱うが肝要である。
 以上調査結果の大略をお知らせすると共に調査にあたった各関係者の御協力を深謝します。
| 放 牧 地 | 採 草 地 | 合 計 | ||||
| A | B | 小 計 | C | D | 小 計 | |
| 4,429町 6,4,15 | 8,882町 7,9,25 | 13,312町 4,4,10 | 253,26町 6,5,16 | 8,292町 0,1026 | 33,618町 6,7,12 | 46,931町 1,1,22 | 
備考
1.A,Cは見通し直径2寸以上の木が反当30本以内のところ
2.B,Dは見通し直径2寸以上の木が反当30本以上のところ