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種畜法が変わって家畜改良増殖法が施行されてから人工授精が益々重大視されこれが家畜増殖の根源となるので,技術者養成のため志願者8名を津山畜産農場及び岡山種畜場へ各4名宛配置して2月間家畜の飼養管理ならびに人工授精の実務を習得させた。最後に下記日程で6日間岡山種畜場及び大野屠場において講習会を行い口頭試問及び学科試験(下記参照)によって4名の採用を決定し既に第一線に配置され,将来を期待されている。
月 日 | 午 前 | 午 後 |
7月3日 | 特別講義人工授精の沿革 | 生殖器解剖学 |
7月4日 | 生殖器病及び治療 | 治療実習 |
7月5日 | 生殖生理学 | 妊娠診断学 |
7月6日 | 妊娠診断実習(大野屠場) | 生殖生理学 |
7月7日 | 人工授精の実施精虫生理学 | 同左実習 |
7月8日 | 人工授精の将来と技術者の覚悟特別講義 | 試験口答試問閉講式 |
家畜人工授精講習会終了試験問題
一.家畜人工授精実施に当り,受胎100%を目標とするに必要な原則を出来得る丈け簡単に説明せよ。
二.家畜人工授精の利害点を箇条書に列記せよ。
三.正常性週期に於けるF. S. H(Prolan A). L. H(Prolan B)と卵巣との関係を簡単に図示説明せよ。
四.家畜人工授精用器具の消毒的取扱について
金属,硝子器具及びゴム製品,の別に順序的に説明せよ。
五.2週間前発情あり人工授精を実施したるが本日再び発情招来せり,その発情は正常と認む,如何なる理由による発情と判断するや。