![]() |
図17に診断農家の子牛販売価格及び岡山県経済連総合家畜市場(以下、市場とする)の子牛売買価格の推移を示した。市場価格の推移についてはTの経営環境で述べたとおりであるが、診断農家の販売価格も市場価格にほぼ同調した推移を示している。去勢は平成7年度を除き市場平均を上回って推移しており、平成12年度は市場平均を22千円上回る396千円となっている。一方雌は、平成12年度が4年ぶりに市場平均を下回る290千円となっており、その差は7千円であった。また、平成12年度は雌と去勢の差が106千円で、平成3年度以降最大の開きとなっている。
図18に雌、図19に去勢の子牛販売価格の分布を示した。雌の平均は290千円で、300〜350千円台が8事例(42.1%)と最も多く、続いて250〜300千円台の6事例(31.6%)となっている。
去勢の平均は396千円で、350〜400千円台が12事例(63.2%)と最も多くなっている。
ここで、子牛販売価格が雌で350千円以上、去勢で450千円以上の診断農家を見ると、共通した農家があり、育種価を活用した繁殖雌牛の整備、市場性の高い種雄牛精液の確保及び交配の研究等に努め、子牛販売価格の向上につなげている。また、日齢体重を見ると発育も良好で、高い哺育育成技術も兼ね備えている。