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経産牛1頭当たり所得は、図17のように、牛肉自由化に伴い大幅に低下して以来、150千円台前後で推移している。この間、酪農家は、経産牛1頭当たり産乳量の向上や生産原価の引き下げなどの経営努力を続けていたが、乳価の値下げ等で前年並みの水準を維持するのが精一杯であった。このような中で平成8年以降は乳価の値下げに加えて飼料価格の値上がりのため、所得は低下傾向であった。平成11年は、産乳量は減少したがそれ以上に飼料価格の値下がりによる生産原価の低下により、前年より11.7千円増加して122千円となった。平成12年は前述のように、産乳量の増加と飼料価格の値下がりの相乗効果で、前年より51千円増加して173千円と、平成3年以降最高の所得水準となった。平成13年14年は飼料費の増加に伴う生産原価の上昇により、経産牛1頭当たりの所得も13年166千円、14年151千円と下降傾向にある。